本・シリーズの基本情報
タイトル | ゲド戦記 |
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著者 | アーシュラ・K・ル・グィン |
訳者 | 清水 真砂子 |
出版社 | 岩波書店 |
カテゴリ | ファンタジー |
タグ | ドラゴン, ハイファンタジー, 冒険, 探求, 魔法使い |
ステータス | 完結 |
《ゲド戦記》とは
『ゲド戦記』は、アーシュラ・K・ル・グィンによる長編ファンタジー小説で、「指輪物語」や「ナルニア国ものがたり」と合わせて、世界三大ファンタジーと呼ばれる。
物語はアースシーと呼ばれる多くの島で構成された世界が舞台で、魔法使いゲドや巫女テナーなど魅力的な人物たちが登場し、魔法を操る魔法使いが壮大な冒険を繰り広げる。
著者略歴
アーシュラ・K・ル・グィン 1929-2018
アメリカのSF・ファンタジー作家。父は文化人類学者、母は作家。
ヒューゴー賞、ネビュラ賞を同時受賞したSF作品「闇の左手」などで広く知られ、SF界の女王とも呼ばれる。
世界観
- アースシーと呼ばれる多島海が舞台。大陸が存在せず多くの島で構成されており、多くの人々は赤や浅黒い肌。白い肌をもつのは一部のみ。
- 国によって魔法が一般的に受け入れられており、癒やす医者や天候を操る航海など、人々の生活に当たり前に溶け込んでいる。
- 「学院」に公認された魔法をつかう者だけが魔法使いと名乗ることができ、それ以外はまじない師と呼ばれる。
- あらゆるモノには『真の名』があり、それらを知ることで操ることができる。人間にも他人から呼ばれる通称の他に真の名が存在し、名付け親か信頼できる人間にしか明かすことはない。
主な登場人物
ゲド シリーズの主人公。通称ハイタカ。オジロンにより命名された優秀な魔法使い。
テナー 通称アルハ。ある国の巫女として育てられた。
オジロン ゲドの師、名付け親。優秀な魔法使い。
アレン 通称はレバンネン。王国の王子だが、国の危機を救うためにゲドと共に旅に出る。
既刊一覧
影との戦い
大魔法使いオジオンに,才能を見出された少年ゲド.自分に並はずれた能力がそなわっていることを知ると,魔法の力にさらに磨きをかけようと,魔法の学院に入る.得意になった彼は禁じられた呪文を唱え,自らの〈影〉を呼び出してしまい,〈影〉との果てしない戦いに引き込まれていくことになる.大賢人ゲドの若き日の物語.
こわれた腕環
魔法使いのゲドが〈影〉と戦ってから数年後,アースシーの世界では島々の間に紛争が絶えない.ゲドは平和をもたらす力をもつという腕環を求めて,アースシーの東,アチュアンの墓所へゆく.墓所を守る大巫女アルハは,幼い頃より闇の者たちに仕えてきたが,ゲドとの出会いによって,自らの世界に疑問を抱きはじめる…….
さいはての島へ
ロークの長としてアースシーを治める大賢人ゲドのもとに,ある国の王子が知らせをもってきた.彼の国では魔法の力が衰え,人々は無気力になり,まるで国中が死の訪れをじっと待っているようだと.一体何者のしわざか.ゲドはアレン王子を連れ,見えない敵を求めて旅立つが,なかなか正体はわからない.ゲドは覚悟を決める.
帰還
ゲドの故郷ゴント島で一人暮らすテナーのもとに,大やけどを負った少女と,いまや魔法の力を使い果たしたかつての大賢人ゲドが,吹き寄せられるようにやってきた.やがて3人はいっしょに暮らすようになるが,それぞれの過去がこだましあい,領主の館をめぐる陰謀にしだいに巻き込まれてゆく.
アースシーの風
故郷の島ゴントで,妻テナー,顔に大やけどを負った養女テハヌーと,静かに余生を送るゲド.そこへハンノキというまじない師が訪れ,物語は再開する.ふたたび竜が暴れ出し,緊張が高まる.テハヌーは,レバンネン王に王宮へ呼び出され,重要な使命を与えられるが…….アースシー世界を救うのは,いったい誰か.
ドラゴンフライ-アースシーの五つの物語 ゲド戦記
平和の訪れたアースシーで,自分の持つ力をつきとめるため,大賢人不在の魔法の学院ロークへやってきた,ある少女の物語「ドラゴンフライ」.アースシー世界を鮮やかに映し出す短篇「カワウソ」「ダークローズとダイヤモンド」「地の骨」「湿原で」.さらに作者自身による詳細な解説を収録する.『ゲド戦記外伝』を改題
映像化
ゲド戦記
スタジオジブリによって2006年にアニメ化。第三巻「さいはての島へ」を原作としている。
監督は宮崎吾朗。
ゲド~戦いのはじまり~
2004年にテレビドラマ化。